スティーブ レイシー Steve Lacy はアメリカのジャズ・オリジネイターの中でもヨーロッパのジャズ/即興のシーンで非常に高く評価されたひとりであり、その為かヨーロッパのインディーズ・レーベルに多くの録音が残っている。本作はその中でも有名なものをひとつにまとたもので、ソロ・パフォーマンスとアンサンブルの2部構成となっている.ソロ・パフォーマンス部分はレイシーのソロ・パフォーマンスの最初期のものとして有名なLP『AVIGNON SOLO CONCERT』をフル収録。日本では間章による紹介でも有名。この次点で明確な調設定、ソロアドリブ、特殊双方を融合して音楽を構築していくスタイルは既に完成している。また、レコードを背景音に流しながらの演奏などの様々な挑戦も見られる。アンサンブルによるパフォーマンスはLP『THE WOE』としてQUARK からリリースされていたもの。ケント カーター Kent Carter、Steve Potts らとのもので、これも明確なデザインの基にあの独特なレイシー・ミュージックが構築されていく。(近藤秀秋)