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セシルテイラー & デレクベイリー / SHAKING THE GLASS
[EXIP0133]
販売価格: 2,250 円 (税込)
希望小売価格:2,500 円
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1988年に行われたセシルテイラーの欧州ツアーは、日本のメディアの無注目とは裏腹にヨーロッパではセンセーショナルな出来事として注目を集めた。その中で最も注目を集め、そしてハイリスクとされたパフォーマンスがこのデレクベイリーとのデュオである。現代音楽、ジャズの視点から即興音楽を構築してきたテイラー独自のボキャブラリー的な発展をして完成された音楽に対し、非ボキャブラリー的である即興音楽を構築してきたベイリーの音楽の邂逅点は、演奏という行為そのものに意識を集中させて繰り広げられており、テイラー・ミュージックにとってもベイリー・ミュージックにとっても異端点であり続ける作品となった。極度に高いテンションは異様ですらあり、独特の世界が展開されている。
セシル・テイラーとデレク・ベイリーのデュオ。何という組み合わせか。聴こえてくるサウンドでは、大まかには一部ではテイラーがベイリーの世界の住人になり、二部ではベイリーがテイラーに寄り添っているように見える。しかし、これは実に微妙だ。彼らそれぞれ、サウンド、あるいはボキャブラリーで語られる即興者とはいえないからだ。この持続的テンションの向こうに何があるのか。果たしてそれを理解し発見することが重要なことか。むしろここでは、即興にのぞむ彼らの最上級の緊張を、あるがままに感じ、考えるしかない。 (青木和富、「CDジャーナル」2005.4号 注目盤) |
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