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スティーヴレイシー / ソロ
[EXIP0306]
販売価格: 2,250 円 (税込)
希望小売価格:2,500 円
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ジャズの文脈で語られる事の多いスティーヴレイシーだが、その傑作はジャズから離れた70年代から80年代に集中している。また、アンサンブルと共に自身のライフワークともなったソプラノサックスによるソロ演奏は、レイシー・ミュージックの本質を最も的確に伝える内容となっている。完全なフリージャズ、電子音楽への接近からモンク作品までチャレンジングな試みを数多く行なってきたレイシーだが、旋律による音楽表現に到達してからはその表現形態を変えることはなくなった。これは、数あるレイシーのソロ作品の中でも旋律表現に至ってから発表された作品で、名曲"morning joy" を含む85年パリでのライブ。
余計なことだが、タイトルが素っ気無い。しかし、レイシーのソロとなれば、むしろこのタイトルは、その世界そのものを共有するようなどこか透明な、だが確固たる意志の表明に似ている。録音は85年パリ。70年代以後に出されたレイシーのソロ作品が一体どれくらいあるのか分からない。どれもが貴重な記録であると同時に、それは風のように意志のない運動にも似ている。これを聴きながらそんあレイシーの音楽家として、人間としての清潔さのようなものをあらためて思った。滅多にない音楽、滅多に出会えない人である。 (青木和富、「CDジャーナル」2005.6号 注目盤) |
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