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60年代に、AACMなどシカゴ前衛派の代表的音楽家として世に出たブラクストンは、CCCやクリエイティブ・ミュージック・オーケストラ、また近年の「ゴースト・トランス・ミュージック」に至まで、常に音楽の構造面での作曲性を踏まえた音楽を展開してきた。 　 一方のマイロ ファインは、リーダー作の多くをイギリスのレーベル"EMANEM"から発表してきた演奏家で、その多楽器指向や、多方面に音楽を開いていくような即興性を前面に打ち出してきた。 　 本作は、2004年アメリカで、ファインの招聘によって、ブラクストンとファインのデュオによるツアーが行われた際に、ブラクストンが教鞭を振るうウェスリアン大学で録音された音源。ジャズを含めた即興演奏での評価が非常に高いブラクストンだが、リーダープロジェクトではなかなかその技術を発揮しないことも多いが、本作では自由奔放に、そして溢れるように演奏を繰り出していく。んまた、ファインのフリー・インプロヴィゼーションを通過した経験を持っているような音楽の柔軟性が、音楽に多くの価値基準を築いていき、１時間を越えても留まることなくイマジネーションを溢れさせていく。