イギリス型フリーインプロヴィゼーションの雄、SME。 ヴァイオリン、ギター、パーカッションとメンバーを固定した黄金の第二期、その代表作。
スポンティニアス ミュージック アンサンブル(Spontaneous Music Ensemble、通称SME)は、1966年に結成されたイギリスのフリーインプロヴィゼーション・シーンを代表するグループ。活動初期には、エヴァン・パーカーやデレク・ベイリーなどイギリスの即興音楽シーンのタレントの殆どを巻き込んだ活動を展開したが、1976年からはジョン・スティーヴンス(dr)、ナイジェル・クームズ (violin)、ロジャー・スミス (gtr)にメンバーを固定して活動を行うようになった。本作は、メンバーが固定されたこの第二期のパフォーマンスを収録しており、その代表作である。第二期SMEの音楽は、要素のアブストラクト化を更に推し進め、また全体の意識的な構造化を行い、現代音楽におけるセリーの影響が強かったイギリス型の即興音楽の大きな転換点となった。また、第二期SMEのベストパフォーマンスをチョイスして収録したこのCDでのパフォーマンスの質は非常に高く、理念以上に即興というものの本質をついた貴重な記録。 |