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商品詳細 |
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照内央晴・松本ちはや / 哀しみさえも星となりて
[EXJP021]
販売価格: 2,700 円 (税込)
希望小売価格:2,500 円
+税
Bishop Records online shop 購入特典:
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現代の作曲/演奏行為の先への挑戦としてあるインプロビゼーション、その強靭な相貌。
ピアニスト・照内央晴(てるうち ひさはる)と、マルチパーカッショニストの松本ちはや(まつもと ちはや)のデュオによる、ライブ録音盤。双方のアーティストとしてのデビュー録音盤でもある。 照内は、4歳からピアノを始め、クラシック、現代音楽、現代ジャズを通過してきたピアニスト。フリージャズ界の巨星・豊住芳三郎から日本人プレイヤーとして指名を受け、また多くの来日アーティストとの共演など、日本の即興音楽のライブシーンで高い評価を受けている。一方の松本は、音楽大学で演奏を修め、様々な受賞経歴を持つマルチパーカッショニスト。音楽を生業とするプロプレイヤーというだけでなく、マルチパーカッショニストによるソロ公演「リデル」を成功させるなど、アーティストとしても着実にキャリアを積み上げている。 本作は近代クラシック/現代音楽の色濃く反映させるピアノと、芸術音楽の領域で響かせようとするパーカッションが、それぞれの音楽的背景を見事に語彙として使いこなし、即興という手法で繊細かつ極めて強度ある演奏表現に昇華させている。それは現代の芸術音楽が正対すべき局面に向き合う事の出来た、芸術音楽の本道を行く相貌を持っている。ライブシーンでは既に高い評価を受けているふたりの、遅すぎたデビュー録音。
「演奏の記憶を超えた視点と、演奏の記録の起点である二人のアーティストの見事な記録」 (高見一樹、「intoxicate」127号)
「ここに記録されたパフォーマンスは、3つの即興演奏からなる。聴く者は、サウンドの彩りからさまざまなイメージを幻視しながら、ふたりのパフォーマーの振る舞いに対して、まるで自らが音を発出しているかのような想像をめぐらせることだろう。(中略)
緊張、響きの美しさ、ユーモア、相互干渉と相互作用、音楽をなんらかの形にして提示せんとする「気」。そういったものが断続的に強く伝わってくる作品である。」 (齊藤聡、「Jazz Tokyo」)
「内部奏法を交えた幽かな響きから鋭角的でパワフルな響きまで、音を身に引き寄せて落差を仕掛けるピアノと、多種多彩な音をスと置いて響かせイマジネーションを遊ばせる打楽器、音に対するスタンスがまったく異なる二人による即興演奏。交わりの深さの変化につれて刻々音の相貌が変容する。不思議な新鮮さだ。」 (中野和雄、「CDジャーナル」2017.3号)
「ピアニストの照内央晴とマルチ・パーカッショニストの松本ちはやのデュオによるライヴ盤で、これがふたりにとってのデビュー録音盤となる。照内は日本ジャズ界の大御所・豊住芳三郎の指名を受け共演ライヴを行っており、松本は音大でROVO の岡部洋一に師事した経歴の持ち主だ。本作はフリージャズと現代音楽と音響派のミッシング・リンクになるような野心に富む作風。安易の反応のし合いや起承転結を避けた即興演奏が展開されており、既成の音楽ボキャブラリーを避けながら高みを目指している点が評価できる。特にピアニッシモで静謐な演奏を聴かせる時間が長く、これが音色の美しさもあいまってうっとりさせられる。一方で音数が多くなってからの緊張感溢れる展開も聴きもので、セシル・テイラーやミルフォード・グレイヴスといった先人の演奏も脳裏をよぎる。フリー・インプロヴィゼーションの最前線をひた走る作品。」 (土佐有明、「ラティーナ」2017.2号)
「内省的でありながら、実に爽快な後味を残すインプロヴィゼーションである。なぜ爽快なのか。第一に、照内と松本双方に共通するプレイヤーとしての技巧的な筋の良さと、ミクロな次元においても決して綻びを生じない見事なタイム感覚。第二に、とりわけ照内において顕著であるのが、あらゆるジャンルの音楽のイディオムを独自に消化しきっていることに由来する、既存の展開をはねつける直感(勘)の作用だろう(本人は無意識かもしれないが)。いわば、完成度の高さと鮮度の良いダイナミズムとの同居である。そのピアノの音色からは、フランス印象派や後期ロマン派を彷彿とさせる香気が匂い立つが、安易な色彩のパレットに逃れない確立された美意識が隅々まで張り巡らされている。色数的には決して多くない渋い音色の造形力は、とりわけ中低音域での単音アタックが連続するtrack1.で顕著であり、不穏な染みを聴き手の脳裏に刻印する。聴き手は、天然の薄氷を切り出して透かし見るかのように、鋭利さや危うさ、ひんやりとした温度やまだらな透明度に絡めとられてゆく。ピアノとパーカッションの爆音の応酬では、あたかもツインドラムに追い立てられるような起爆力だが、そのコントラストである内部奏法を多用した弱音での繊細な絡みも聴きどころ。まさに「耳をそばだてる」という表現が相応しい—聴き手の能動性がマックスに引き出されることにより、刹那の珠玉の開花がそこには待ちうける—瞬間の濃度が最強になる。松本ちはやのバランス感覚にも目をみはる。ピアノに絶妙に感応しているようでありながら、独立した時空をぐいぐいと突き進む強靭なテンションが同時に進行。トータルで60分に及ぶ3トラックのインプロヴィゼーションだが、長さを感じない。精神と技巧、経験と天啓との幸福な結託の記録。デビュー盤とは思えぬ肝のすわった貫禄である。演奏家とエンジニアのふたつの視点をもつ近藤秀秋のサウンド・ディレクションも秀逸。空気を切り裂き、跳躍し、収斂していく夥しい音の生が鮮やかに浮かび上がる。」 (伏谷佳代、「JazzTokyo」)
「音空間に打楽器とピアノ・シロフォンが、優しさと怒濤のサウンド空間を展開する。打楽器の空間を伴った攻撃的サウンドは肉厚を感じ、唐突なサウンドは、打楽器のナマ音の肉厚を感じさせる音質で整えている。録音手法に頼らない自然さは、ピアノのチューニング時を思わせる日常感。演奏時に耳にする弾き手固有のサウンドからも普通の音。しかし、突然、オンマイクのピアノ弦をのぞき込んだ風景展開に驚嘆。やってくれました。お互いを見つめるサウンド構成に、ステージの緊張をわずかの残響が包囲する。和楽器の太鼓を想像する根底に響く音は謎だ。ドロドロが重量を感じさせ、ちょっと緊張する。巧く録ったなと感心する。ピアノ演奏で、プリペイドが出来るのは当然だが、それを近接マイクならでのピアノ全体の共振から減衰まで、時間軸の音響変化を微細にダイナミックに捉えて、作品の構成に寄与している。」 (及川公生、「JazzTokyo」)
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商品詳細 |
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仕様 |
CD 国内盤
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レーベル |
Bishop Records |
録音 |
2016年2月21日、東京・渋谷公園通りクラシックス |
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(作曲) |
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(演奏) |
照内央晴 (piano)
松本ちはや (percussions) |
(収録曲) |
1. Improvisation Ⅰ(23:40)
2. Improvisation Ⅱ(12:02)
3. Improvisation Ⅲ(23:44)
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