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商品詳細 |
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ジョセフ ジャーマン、小山修一、ケミー西岡、豊住芳三郎 / 方丈の庵
[OM4-0005]
販売価格: 2.700 円 (税込)
希望小売価格: 3.000 円
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ジョセフ・ジャーマン (oboe, fl, ssax, asax, klaxon, bell)、小山修一 (tsax, ssax, birdwhistle, perc), ケミー西岡 (pf, toybells), 豊住芳三郎 (dr, perc)によるカルテットの演奏で、2000年に横浜にて行われたライブの音源。即興的余地の大きかったものと思われる。各演奏家の技量と音楽的意識の高さは驚異的なレベルで、素人音楽家の垂れ流す「即興音楽」や「音響音楽」は次元そのものが違う素晴らしい作品。
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ Art Ensemble of Chicago から離れて以降も、ジョセフ・ジャーマン Joseph Jarman の音楽的傾向は一貫性を保っているが、それは即興性の強いと思われるこのようなセッションに於ても同様である。無軌道であるところの音響現象に印象的なモチーフの杭を打ち込んでいく。こういった視点はデレク・ベイリーらが実践していったインプロヴァイズド・ミュージックとは音楽視点が全く異なっており、演奏者全員に対して作曲的な視点やその認識におけるある線以上の共有される美意識を要求する。即興的個所の有効性は全体フォルムの構築のためには全く用いられず、これは現代的な視点からすれば最も有効な音楽構築上の所作でもあり、それは即興というよりも演奏そのものの中心にある真理のようなものだ。
同様の視点をピアノのケミー西岡は持ちえている。響きもテンションがジャズ的とはいえ、脱3度和声の時代の見地に沿った奥深いものを中心に選択され、効果的かつ美しい。惜しむらくは展開を急ぎ過ぎるのは、モチーフの変化にこそなるが発展には機能せず、共演者に対する配慮が浅い。これは彼女に限らず、このような音楽に取り組むギタリストやピアニストの全てにとっての課題でもあり、最終的に共演者の合意無しに機能和声を利用してしまうと、それが本人の技術の披露になる事はあっても、音楽全体にとっては共演者を困惑させるだけの独りよがりな結果をしか生まない事が多い。演奏家と呼ぶに値する演奏家と思うので、更なる発展を期待したい。
上のふたりが音響イメージとモチーフの提案を行ったものに時間軸上の構造(主としてそれは「呼吸」という意味でのテンポ、そしてダイナミクスに関して)を与えているのが豊住のドラミングである。音響イメージをどう発展させるか、あるいはどのような全体構造を音楽に与えるのかは「瞬間」ではなく「全体」を見渡す音楽の最大の課題だといえるが、各人の演奏技量をそのまま発揮していくこのような情報の多い音楽にとっては、複雑な構造よりもシンプルな「ひとやま」で構築していく事は最上の選択と言えるだろう。
恐らくこのセッションの中心にいたのはもうひとりのリード楽器奏者である小山修一であったのではないかと思う。楽器から出るサウンドひとつを聴いただけでもこの演奏家のレヴェルの高さが分かるというもので、この演奏家がどのようにしてここまで来たかを知りたくなる。ところで問題なのはこのセッションに関してである。彼なりのこの演奏に対する持っていきたい方向を強く感じるのだが、音楽そのものは彼が思っている方向には動いてくれない。しかし彼のような音楽家こそが今の音楽には必要なのであって、常に100点の演奏よりも、結果が50点になっても構わないから200点を目指す姿勢という行為自体に好感を覚える。もし彼の目指しているものがこの音楽が暗示しているような所に視点をとろうとするものであるならば、仮にそれが目指していたところのものであったとしても、ジャズやクラシックや即興や歌謡曲などの名指しされたサックス音楽、あるいはそこから培った音楽意識などを一度横に置き、現代の音楽が求めているものから逆算してサックスを捉えてみてはと思うのは考え過ぎだろうか。ジョセフ・ジャーマンのサウンドが暗示するところから音楽の指し示すものはそれほど変化しているとは思わないが、それを現象化する所作である音楽は既に次の一歩を歩み始めている。
いずれにしても、日本に生まれた素晴らしい同時代音楽のひとつとして推薦したい。(近藤秀秋) |
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商品詳細 |
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仕様 |
CD 国内盤 |
レーベル |
MAY 2nd |
録音 |
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(作曲) |
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(演奏) |
ジョセフ・ジャーマン(oboe, fl, ssax, asax, klaxon, bell)
小山修一(tsax, ssax, birdwhistle, perc)
ケミー西岡(pf, toybells)
豊住芳三郎(dr, perc) |
(収録曲) |
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